日々の移ろい

2026.2.3
活動報告

【出張体験レポート】 進化する技術と、変わらない島の温もり  ― 種子島事業所の「今」―

こんにちは、リスペクトの平尾です。

 

先月1月13日から4日間、真冬の滋賀を飛び出して「種子島事業所」へ行ってきました。

普段は本社で総務・経理・受注管理を中心に担当していますが、

この事業所には設立の準備段階から携わってきました。

種子島は3年前から何度も足を運んでいる、私にとって思い入れの深い特別な場所です。

 

今回の目的は、昨年導入した「ジュール殺菌機」の稼働状況の確認と一連の製造研修です。

設立当初をよく知る身として、今回の出張は「驚き」と「感動」の連続でした。

そして、今まさに最盛期を迎えているサトウキビの収穫作業も体験!

進化を続ける、種子島事業所の「今」をレポートします。

■「体験レポート:1日目」 2日の工程が1日に短縮! 劇的な進化を遂げた現場環境

サトウキビ搾り作業の劇的変化

1日目は、搾汁、殺菌、濃縮、充填までの一連の工程を体験しました。

搾りといえば、濃縮機発注のための「テスト用エキス」の搾り作業を思い出します。

当時はまだ経験がなく、搾汁器を使いこなす知識が全くない状態。

役場の方にお手伝頂き、サトウキビを1本ずつ投入しては調整する手探りの作業でした。

結果、320kgを搾り終えるのに2日もかかってしまいました。

「大型搾汁機」 次々に圧搾されるサトウキビ

 その経験もあり、昨年導入の「大型搾汁機」の能力には本当に驚きました。

数本まとめて投入しても、太いサトウキビが次々と吸い込まれていきます。

当初2日かかった作業が、今では750kgをわずか1時間半ほどで完了!

その圧倒的なスピード感には、ただ感心するばかりでした。

 

大切なのは「機械任せ」にしないこと

搾汁後は、「濾し・殺菌工程」へと移ります。

この殺菌工程でも、丸2日間を費やしていました。

ここがボトルネックとなり、増産が難しいという課題を抱えていたのです。

そこで、昨年12月から導入したのが「ジュール殺菌機」です。

なんと、同じ作業が2時間で完了できるようになりました!

 

ただ、機械の性能に感心する一方、

私たちが大切にしているのは「すべてを機械任せにしないこと」であり、

その一つが「濾し作業」です。

 
1回目:搾汁直後の濾し
2回目:手作業による丁寧な濾し

搾汁後と殺菌前の2回の濾しで、段階的にメッシュを細かくしていきます。

私も体験してきましたが、スムーズに通ることもあれば、

製造ロットによって、なかなか通らないこともあります。

そんな時は何度もメッシュを洗浄しながら、

人の手で一つひとつ丁寧に作業を進めていきます。

 

「ジュール殺菌機」 温度保持管を通る原料(132℃/30秒間 高温短時間殺菌)

「濃縮機」 加熱殺菌済み原料の濃縮の様子

こうして殺菌を終えたエキスを濃縮し、原料が完成。

最後に容器へ充填して製品が仕上がります。

これまで2日以上を要していた全工程がわずか1日に短縮。

搾汁から充填までの大幅な改善を確認することができました。

■「体験レポート:2日目」 重労働が教えてくれる原料の価値

2日目は、農場に出てサトウキビの収穫体験です。

3年前の初めての搾り作業の時、「まるで竹みたい・・・」と感じたのを覚えています。

1月中旬とはいえ、この日の気温は予想外の20℃近く!

前回はとても寒く、今回も海風で冷えると思い込み、

厚手の作業着しか用意していなかった私は、汗だくで作業をすることになりました。

 

収穫は、一本一本「手刈り」で行います。

サトウキビは高さ2mを超えるものや、複雑に曲がっているものも多く、

身長より高いサトウキビを扱う作業は、想像以上の重労働です。

初めに専用の斧で根元付近を狙って切り倒します。

地元の方は一振りでスパッと刈り取られますが、慣れない私にはとても難しい作業でした。

刈り取った後は、ハカマ(葉など)を専用の「キビカマ」で丁寧に取り除きます。

 

こうして収穫されたサトウキビは、鮮度を保つため「長いまま」工場へ運びます。

この日、午前中に収穫した約750kgのサトウキビは、

午後にはすぐ搾汁に入り、その日のうちに殺菌工程まで完了。

このスピード感こそが、原料の鮮度を支える重要な要素だと感じました。

 

■ 出張を終えて

今回の出張では、この2年間の課題が一気に解消され、

改めて機械の処理能力の高さを肌で体感することができました。

手作業が中心だった頃を知っている私にとっては、まさに感動の連続でした。

一方で、私たちが大切にしているのは、

機械でできること」と「人の手でしかできないこと」を理解し区別することです。

効率化を進めながらも、人の手による丁寧な作業を妥協しないこと。

これが、リスペクトの何よりの強みです。

そして、農業とそれに取り組む農家さんへの尊敬と深い絆があってこそのリスペクトだと、

改めて感じています。

 

滞在中、3年前にお世話になった役場の方とも再会。

「あの過酷だった頃が、ここまで変わったんだね」と当時の苦労を笑い合い、

今の取り組みにも深く共感を頂けたことが、何よりの励みになりました。

わずか3年でこのような関係を築けていることが、

何よりも嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

心癒される島の時間

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種子島には、訪れるたびに必ず立ち寄る大好きなお店があります。

行く度に笑顔とハイタッチで歓迎してくれて、

帰り際には「次はいつ来るの?」と温かく声をかけてくれる女将さん。

3年前に来て以来、こうしていつも温かく迎えてくれる種子島は、

私にとって心も体も癒される本当に大好きな場所なんです。

 

そして、いつも楽しみにしているのが満天の星空です。

いつもは雲が多く、「1日でも星が見られたらいいな」と願っていましたが、

今回は幸運にも毎晩きれいな星空を眺めることができました。

最終日の夜、「今日が一番きれい!」と伝えると、

現地の方から「目が慣れてきたんじゃない?」なんて笑って返されましたが、

毎晩夜空を見上げる時間は、仕事の疲れをリセットできる最高のリフレッシュになりました。

こうした温かな人々と豊かな自然に囲まれ、

貴重な経験をさせて頂けることに、心から感謝しています。