日々の移ろい
香港出張レポート ~「15年の取引の終わり」と「これからの可能性」~
3月8日から11日にかけて、香港へ出張してきました。
香港には、20年以上前からお付き合いのある取引先があります。
今回の訪問は、その会社が廃業されることになり、これまでのお礼をお伝えするためのものでした。
コロナ禍による来店客数の減少に加え、香港の環境変化や中国化の影響により、
これまでの主要顧客であった富裕層がイギリスなどへ移住してしまったこともあり、
今後の売上回復が難しいと判断されたとのことです。
ただ、資金的には余裕を残した状態での廃業であり、
「やめる」というよりも「次の人生へ進む」という、前向きなリタイアという印象でした。
■ 15年以上続いた取引
その会社とは、私が独立して間もない頃に取引が始まりました。
当時、以前の会社で扱っていたアガリクスカプセルを、こちらで製造している製品に切り替えていただけないかとお願いしたことがきっかけです。
結果的に採用していただき、当時の私にとっては大きな支えとなる売上となりました。
そこから関係は広がり、発酵エキスカプセルやアガリクスカプセルをはじめ、
現地の要望に応じてカプセル、ゼリー、粉末など10種類以上の商品を開発・供給するようになりました。
その後、先方は店舗展開を進めながら事業を拡大し、注文数・商品数ともに増えていき、
15年以上にわたって継続的な取引をさせていただきました。
■ 変わる香港、変わらない香港
香港へは仕事で何十回も訪れてきましたが、今回の訪問でも「変わった部分」と「変わらない部分」の両方を感じました。
変化としては、街の様子や経済環境です。
空港はさらに拡張され、約2年前には皇帝博物館も開館するなど、中国本土との結びつきがより強くなっている印象を受けました。
一方で、以前多く見られた日本のデパートなどは減少しています。
しかし、日本製品そのものの人気は依然として高く、街のあちこちで販売されているのが印象的でした。
変わらない点としては、人との距離の近さです。
今回新たに商談した香港の方とも25年以上の付き合いがあり、日本にも何度も家族で来られているなど、
非常にフレンドリーで長い関係性が築ける点は、昔から変わっていません。
■ 香港と日本の違いから見えるもの
今回、改めて感じたのは「信頼の価値」です。
香港人も中国人も、自国で製造された健康食品に対してはあまり信頼しておらず、
日本製品に対しては「安心・安全」という強いイメージを持っています。
実際に「中国人は中国産の健康食品を信じていない」という話を現地で聞いたことが、非常に印象に残っています。
この信頼感は、今も昔も変わっていない重要なポイントです。
■ 香港マーケットの可能性
香港市場には、今後も大きな可能性があると感じています。
特に強いのが、「安全・安心・有機」への意識です。
香港の方々はオーガニック食品を好み、食への意識が非常に高いです。
また、風水や占いなどを重んじる文化もあり、健康や生活の質に対する関心が高い傾向があります。
当社でも有機認証を取得した製品を扱っており、こうしたニーズに対して十分に訴求できる可能性があります。
さらに、香港と中国の国境の壁が実質的になくなったことで、人の流れにも変化が起きています。
香港人は中国側に住み、週末に中国で買い物をする一方で、中国人は香港に来て、
日本製の健康食品を購入するという動きが一般化しています。
日本から中国本土への直接輸出が難しい中で、香港を経由して中国人に商品を届けるというルートは、今後の大きなビジネスチャンスになると感じました。
■ これからの展開
今回訪問した香港の取引先は廃業されますが、これまで築いてきた人脈や信頼関係は残ります。
今後は、長年付き合いのある香港の友人とともに、新たな形でビジネスを展開していくことになると思います。
香港は確かに変化しています。
しかしその中でも、「信頼される日本製品」と「健康志向の市場」という本質的な価値は、今も変わっていません。
その価値をどう活かすかが、これからの鍵になると感じています。