日々の移ろい
野菜が教えてくれる季節の訪れ――春を知らせてくれるのは、キャベツです。vol.1 春編
リスペクト高島工場には、季節ごとに「顔なじみ」がいます。
入荷のたびに「ああ、またこの季節が来たな」と感じさせてくれる野菜たち。
目まぐるしい日々の中でも、彼らが届くたびに、私たちはふと立ち止まり、季節の移ろいに気づかされます。
このシリーズでは、春・夏・秋・冬、それぞれの季節を知らせてくれる野菜たちを順番にご紹介していきます。
記念すべき第一回は――春です。
■ 春の使者は、キャベツ
毎年3〜4月になると、高島工場にキャベツが届き始めます。
そのキャベツは、工場からほぼ琵琶湖を挟んだ向かい側、近江八幡市の生産者さんが直接トラックで届けてくださいます。
地元・滋賀県産にこだわったキャベツです。
今年の入荷量は約700kg、54箱、350〜400玉。それがトラック1台に積まれてやってきます。
箱が次々と積み重なっていくあの光景は、高島工場にとって、春の風物詩です。
「もうキャベツの時期か」「また1年、早いな」――忙しく過ごしていると気づけば季節が変わっていることがありますが、
キャベツが届くと、工場のあちこちで自然とそんな声が上がります。
■ 1玉ずつ、手で向き合う
工場に届いたキャベツは、機械任せにはしません。
洗浄・カットまで、すべての工程を手作業で丁寧に行います。
まず洗浄は、1度に6〜8個ずつ。機械では届かない細かな部分まで、人の目で確認しながら丁寧に洗い上げます。
選別の段階では気づけなかった傷みも、この工程でしっかりと取り除いていきます。
スタッフ同士がお互いの疲労を気にかけながら、声をかけ合って交代しながら進めていきます。
次はカットです。
エキスが出やすく、後工程の抽出作業がしやすいよう、まずキャベツを半分に割り、そこから4等分にカットしていきます。
実はこのカット、スピードが求められる熟練の作業です。
量をこなさなければならない中で、手際よくキャベツを切り続ける。
その腕前を支えているのは、スタッフである主婦の皆さんが日々の台所仕事で磨いてきた包丁さばきです。
特に硬い芯の部分のカットは、毎年「一番大変な工程」として挙がります。
そして洗浄・カットを終えたキャベツは、黒糖とともに漬込みへ。
その後、抽出へと続いていきます。漬込みと抽出については、次回以降の記事で詳しくご紹介します。
■ 「やり切った」と感じる瞬間
漬込みから配合まで、すべての工程が終わったとき――工場のどこを見てもキャベツの文字が消えます。
そのとき初めて、スタッフから「今年もキャベツをやり切った」という声が上がります!!
そういえば、以前は生産者さんの畑まで収穫に伺っていたこともありました。
そこで気づいたのは、プロの生産者が収穫したキャベツと、素人が収穫したキャベツとでは、作業時の扱いやすさがまったく違うということ。
収穫の仕方でココまで変わるのかと思い、改めて、生産者さんの技術と手間に支えられているのだと実感しました。
地元の生産者さんが丁寧に育て、収穫し、届けてくださるキャベツ。
それを私たちが手で洗い、手で切り、丁寧に仕込んでいく。
そのひとつひとつの工程に、ものづくりへの向き合い方が表れていると思っています。
次回は、夏編をお届けします。
夏を告げる野菜は、いったい何でしょう?答えは次回をお楽しみに。